RPGツクールMV の海外版 RPG Maker MV 体験版を少し体験
2015.10.24
10/23にRPGツクールMVの海外版であるRPG Maker MVが発売になりました。体験版もダウンロードできるようになったので、少し体験レポートをしてみます。
※日本版のパッケージ画像です。
こちらの記事もあわせてどうぞ。
RPGツクールMV ちょいまとめ。 : ぴぽや
さて、海外版の体験版は下記の公式サイトから名前とメールアドレスを入力すればをダウンロードできます。20日間試用できます。
ダウンロードページではWindows版・Mac版を選ぶことなくダウンロードが開始されたので、Macで試せないのでMac版が存在するかは不明です。そもそも海外の購入サイトではWin/Macの区別がないようです。
RPG Maker MV
ちなみに日本版の体験版も下記のようなキャンペーンで当選者のみ60日間試用することができるそうです。
募集は10/27まで。
イベント・キャンペーンRPGツクールMV 体験版ベータテスター募集キャンペーン | 株式会社スパイク・チュンソフト
あと、↓だそうです。
募集中のRPGツクールMV 先行体験版テスターについて、ご連絡です。
タイトルが”ベーターテスター”となってますが、当選者にお配りする体験版は、
ベータ版ではございません。フルスペックの日本語マスター版になります。
よろしくお願いいたします。 #tkool
— ツクール開発部 (@tkool_dev) 2015, 10月 24
また、日本の公式サイトには素材規格なども追加掲載されました。
新機能活用講座|RPGツクールMV
「新機能活用講座」の中の特別講座「素材規格について」ということで、どんどん講座が追加されていくようですね。
素材については、以前から公表されていた部分もありますが、気になるところとしては、
・キャラチップ・マップチップの基本サイズが48×48pixelに。
・背景画像などの基準解像度アップ。
・サイドビュー戦闘用のキャラチップ規格や武器の規格、エネミー画像の規格。
・スマホ出力用のUI画像の追加。
・サウンドファイルの対応フォーマットはOgg Vorbis(.ogg)とAAC(.m4a)のみ。
マルチデバイス対応のせいかMP3とかWAVEとかMIDIとかは使えないようで、既存の素材などは変換する必要がありますね。ただ、MIDIについては有志の方?が開発しているプラグインで使用可能になるような情報もあったり。
・ビデオファイルの対応。WebM(.webm)とMP4(.mp4 H.264コーデックでエンコードされたもの)。
個人的に気になっていたエフェクトアニメの規格は以前と同じだったので、ぴぽやで一部対応しているRPGツクール規格のエフェクトアニメ素材はそのまま使えます。
さてさて、前説が長くなってしまいましたが、さっそく体験版を見ていきましょう。
自分はRPGツクールシリーズはちょっとしか触ったことないので、ほぼ初見です。
ウディタはそこそこ使えるので、ウディタ感覚で触っていきます。
起動するとマップエディタ画面がどーんと!
ウディタと違ってマップチップ配置のレイヤー切替とかないので、ちょっと戸惑いましたが、レイヤー意識しない分マップ作るのは楽ですねぇ。
あえてレイヤーと言うと、マップチップ配置・イベント配置・リージョン設定(ウディタでいうタグ設定。ただしマップチップではなくマップのマスごとに設定)という内容で切り替えられます。

お手軽なキャラ生成ツールも遊んでみる。
サイドビュー戦闘用のキャラチップも同時に生成されますねぇ。
あとマップ用キャラチップの倒れパターンも。
バリエーションは体験版なので他の素材も含めけっこう削られているみたいです。

海外版ですが、ゲーム内メニューや定形メッセージなどは日本語で入力してもちゃんと表示されます。
M+っていう日本語フリーフォントが使用されています。
M+フォントは最近の日本語フリーフォントが急増した元になっている有名なフォントですねぇ。

キャラクター名なども日本語に。

イベントで表示するメッセージも日本語でOK
メッセージのプレビューって便利ですねぇ。ツクール系はずっと付いてただろうけど。


今回は戦闘画面をフロントビューとサイドビューで切り替えられるのが目玉機能のひとつということで。
データベースの「System」設定画面の右上にある「Options」の一番上の「Use Side-view Battle」をチェックすればサイドビュー戦闘に切り替えられます。
敵のグラフィックもサイドビューとフロントビューでフォルダが分かれているので、フロントビューのみに入っている敵グラフィックを使用しているとサイドビューでは表示されなくなるので注意です。

「Troops」設定画面で敵パーティーの配置をサイドビュー用に調整します。
味方が右側に配置されるので、右側を開けておくようにします。

そして、戦闘画面はこんなかんじに。大きいの配置しちゃってギュウギュウですがw

次の目玉機能、Javascriptファイルによるプラグイン。
メニューの「Tools」>「Plugin Manager」かプラグインアイコンからPlugin Managerを開きます。

最初は何もないリストなんですが、リストの空白部分をダブルクリックするとプラグインの選択と使用設定ができます。
プラグインのJavascriptファイル自体は事前に所定のフォルダにインストールしておく必要があるみたいですね。

テストプレイ時には、よくわからないけどしっかりしたデバッグツール?を起動できたり。

あとはマルチデバイスへの出力機能。
メニューの「File」>「Deployment」から出力画面を表示します。

「Windows」、「Mac OS X」、「Android / iOS」から選択します。
「HTML5」形式については基本的にどれを選択しても一緒に出力されるようです。

試しに「Android / iOS」で出力。
出力したフォルダの中はこんなかんじ。
HTML5形式みたいですねぇ。ここからどうしたらいいのやら…

「Windows」形式も出力してみたり。
EXEファイルはあるけど、データとかは「www」ってフォルダの中に入っていて、HTML5形式のデータみたいで画像とか中身丸見えでした。暗号化とかできないと困る場合もあるよね…

てわけで、マニュアルを見てみましょう。
マニュアルはHTMLファイルになってます。
とうぜん英語です。

んーどうやら、暗号化とか「Android / iOS」用の実行ファイルに変換するには、また別の外部ツールを使う必要がありそうです。
RPG Maker MVだけじゃ完結できないんですね;
そんなに大したことではないだろうけど、日本版ではこのへんどうするんでしょう?
ここはちょっと期待ハズレでした。

エディタの機能はこんなところで、基本的なところはすごくいいかんじでしたが、マルチデバイス出力は最終的なところまで試していませんが、少し期待していたものとは違いましたねぇ。
マルチデバイス出力に関しては、今後の情報をみていきたいところです。
プレイ時の特徴ですが、マウス操作でのキャラクター移動やメニュー選択が可だったり、ウィンドウサイズをウィンドウの端をドラッグすることで自由に変更可能だったりと、こちらも快適です。
体験版を触ってみた結果。
やっぱり普通にRPG作るならRPGツクールですねぇ!すごいです。
独自のシステムを取り込むことを考えると、RPGツクールのものはシステムがかっちりとしたところがやりにくくなりそうなので、フラットなウディタの方がいいかと感じますけど。
ただ、RPGツクールMVでプラグインとなるJavascriptはWEB上でも色々できるようになっているものなので、かなりシステム的な拡張性は高くなっていくと思うので、期待はできそうです。
SpriteStudioのアニメーションとか3DCG系の効果とかできるようになるかな?
あと、販売中の海外版と12/17発売となる日本版どちらを購入するのがいいか。
RPGツクールVX系に十分慣れている人は、英語もそれほど難しいものは無いようなので、海外版を購入してもいいかも。
ウディタ感覚で触ってたけど、そんなに迷わず使えましたしw
利点としては
・価格が安い。日本の販売サイトにもよりますが、3,000~5,000円ぐらい安くなってます。
ただし、Steam版の予約特典で含まれていた日本版にも含まれているパッケージイラストのキャラクターの画像やテーマ曲のセット「Cover Art Characters Pack」と、おそらく日本版には含まれていない「Essentials Set」が現在は別売りで各980円になっています。
このあたりの素材も欲しいとなると、今は日本版の実売価格との差は1,000~2,000円ぐらいになってしまいますので、価格的魅力は少し下がりますかねぇ。
・公式のフォーラム等が活発なので、サポートやアップデートなどが早そう。
・Steam版だとWin/Macどちらでも使える。
iOSアプリ出力も考えていると、Macは必要になるのでMacでも使えると便利ですねぇ。
※日本版は別々に販売のような記載(「Mac版はデジタル版のみ販売となります」との記述)なのですが、Steam及び海外公式の購入ページではWin/Macを分けていないようです。
・UI部分などもしかしたら有志の方が日本語化してくれるかも?
海外のゲームなんかもよく日本語化パッチとかありますからね。
不安なところは、やっぱり英語ってところでしょう。
UI部分やドキュメントが英語ですから、細かない機能の見落としをしてしまうかもですし、なにかトラブルあってサポート受けたい時は当然海外公式へ英語で問い合わせだったり。
あと、商用利用のときのライセンス部分なども気になると思うのですが、なぜかマニュアル中にライセンス部分だけ日本語と英語の2種類掲載されていました。日本版発売時には変更になる部分もあるかもですが。
と言ったところでしょうか。まあ、ちょっとした英語の勉強も兼ねるのもいいかもw
RPG Maker MV:Steam
RPGツクールVX系に慣れていない人で英語もちょっとという場合は、やっぱり12月発売の日本語版ですね。
ちょっとお値段高いけど、日本語の安心感とパッケージ版で紙のマニュアルとかも付くのかなぁ?というところも考えると、それほど大きな価格差ではないかもです。
Steamの予約特典ももうないので、初期の素材数は日本版の方が多くなりそうですし。
収録されている素材利用を重視される方は日本版を買うほうが良さそうです。
普段はWindowsで作業していて、Macも持っていてiOSアプリ出力もしたいけど、メイン作業は日本語版がいいって人は…
プロジェクトファイルの互換性が海外版と日本版で問題ないようなら、日本語版(Win用)と海外版(Win/Mac)の両方買うというのもありかも。
特に海外版はSteamのセールで30%~50%オフということもあるので、セール待ちで安く海外版も買っておくってのもいいかも。
おまけ。
ウディタやRPGツクールVXAceなどのゲームをブラウザやスマートフォン上で遊ぶことができるサイト「Plicy」が、RPG Maker MVに対応したそうです。
RPG Maker MVのアップロードに対応 自作ゲームの作成・配信 | ブラウザとスマホで遊ぶ Plicy [プリシー]
おまけ2。
RPGツクールMVで作成したゲームをゲームパッドで操作する場合は、4ボタンタイプのゲームパッドの使用を基準としています。ボタン名はXbox 360 Controllerに基づきます。
※ Win版でのゲームパッドでの操作には、XInput規格対応の製品が必要です。
#tkool
— ツクール開発部 (@tkool_dev) 2015, 10月 24
<2015.12.3追記>
さらに詳しく知りたい方は下記の記事をどうぞ。
RPGツクールMV概要 - トモタカラボ
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